目次
ボトックス注射とは?
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1
治療前 -
2
治療後
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1
治療前 -
2
治療後
額の横ジワに対するボトックス治療の経過写真です。10単位(=¥21,000)使用しました。治療後2日~1週間で効果が出始め、1~2週間は、額のつっぱり感やまぶたが重い感じが出ることがありますが、徐々に軽減します。通常の方法では、極端に眉毛が下がってしまったり、眉尻が吊り上がって不自然な表情になりやすい部位ですが、メソボトックス(マイクロボトックス)の手法を併用することにより、ご希望に合わせてなるべく自然な結果になるよう効果の調節をします。
ボトックスは多彩な効果が期待できます!
表情ジワ(眉間・目尻・額など)を即効で改善!
メソボトックス【マイクロボトックス】により小じわ・ちりめんジワ・お肌の引き締め・毛穴などを改善し、艶肌に!
老化により皮膚は滑らかさや弾力・復元力を失います。このような皮膚に表情筋の動きが負担となり生じるしわが表情ジワです。額の横じわ・眉間の縦じわ・目尻のしわなどが代表的です。皮膚自体の老化が原因ですから、根本的な治療は皮膚の若返り治療ということになりますが、より簡単で、すぐに分かりやすい効果を実感できる治療がボトックス治療です。 ボトックス治療は、A型ボツリヌストキシン製剤(当院では厚生労働省承認薬:ボトックスビスタのみを使用)を、原因となっている表情筋(または皮膚)に注射することにより、当該筋肉の収縮を抑制・弛緩させ、皮膚への負担を取り除きます。表情金の負担が除去された皮膚は、筋肉の弛緩作用と自らの張力で引き伸ばされるため、しわが改善します。 また注射方法によっては、表情筋だけでなく皮膚自体にも作用し【メソボトックス/マイクロボトックス】、小じわや毛穴の改善やハリをもたらします。
適切に治療すればリスクが少なく、即効性があり、分かりやすい効果!
一般的に認識されているボトックス治療のマイナスイメージは、表情筋の解剖学的知識と注射技術で回避できる場合が多いです。 どうぞご安心してお任せください!
ボトックス治療の安全性について
ボトックス注射って怖いの?⇒NO!
ボトックスはとても安全な治療です!
適切に治療すれば自然な効果
ボトックスの成分はボツリヌストキシンです。ボツリヌストキシンは、ボツリヌス菌という食中毒で有名な菌が作り出す毒素(タンパク質)です。ボトックスはボツリヌス菌を注射すると勘違いされている方が多いですが、菌を注射するのではなく、毒素のみを注射します。 この毒素が強力な神経毒であることから、世の中ではボトックスに関して様々な怖いエピソードが語られています。このせいで過剰な恐怖心を持たれることが多いボトックスですが、医療で用いるのは、安全に使用できるように製品化されたものです。 使用量も極微量(危険量の1/1000程度)であり、通常の使用では健康上全く問題ありません。眉間や目尻のしわに対する治療では、厚生労働省の承認を得ています(美容目的の治療で厚労省の承認を得ているのはとても珍しいことです)。 他の医薬品なども同様ですが、決められた事を遵守し、決められた通りに使用していれば重大な事故が起こる可能性は極めて低いと言えます。 以上より、ボトックスという医製品についての安全性は、まず心配する必要はありません。 ただし、ボトックスに関しては、医薬品としての特性以外に起因する技術的なトラブルをしばしば目にします。 患者様とのコミュニケーション不足が原因である場合も多いのでしょうが、 「表情が固まってしまって不自然だ」 「額に注射したら、眉尻が吊り上ってとても変な顔になってしまった」 「目が開きづらくなってしまい日常生活に困っている」…… これらのトラブルのほとんどは、施術者の心がけや技術で回避可能なものばかりだと考えています。これらのトラブルが原因で、ボトックスに対してトラウマを持ってしまった患者様を過去に数多く診てきました。 「ボトックスはもう一生やりたくない!」 このように感じてしまった患者様の不信感を取るのはとても難しいです。正しく使用すればとてもいい治療なのに、とてももったいないです。患者様と十分なコミュニケーションを取り正しく注射すれば、上記のように感じることは少ないとても安全な治療です。 どうぞご安心してお任せください。
当院のボトックス治療の特徴
~より安全に、より自然に、より快適に
【特徴1】
リスクを避けた安全なボトックス治療
安全性に対するご不安をなくします!
当院院長は、ボトックスが日本で美容目的で使用され始めた頃から継続してボトックス治療に取り組んできました。 また、美容外科手術の経験から、ボトックスのターゲットである表情筋の解剖に精通しています。 ボトックスを効果的に効かせ、かつ自然な仕上がりにするには、表情筋の位置や走行に対する立体的な知識とイメージ、そしてターゲットにピンポイントで注射できる繊細な注射技術が必要です。 表情筋はとても複雑な走行をしています。同じ筋肉でも部位によって異なる深さを走行しています。注射する部位や深さを誤ると、ターゲット以外の別の筋肉に効いてしまう可能性があり、とても不自然な表情になってしまったり、眼瞼下垂など日常生活に支障が出るような思わぬトラブルが起きてしまうこともあります。 ボトックス治療は、ただ適当に注射すればいいというものではなく、様々なことを念頭において、ターゲットとなる筋肉だけに対して、慎重かつ繊細に注射する必要があります。
【特徴2】
自然な仕上がりのボトックス治療
効果に対するご不安をなくします!
メソボトックス【マイクロボトックス】を併用!
ボトックス治療で、たいていの患者様が心配すること。それは「表情が不自然にならないか」ということです。 ボトックス治療で不自然な表情になる原因はいろいろありますが、ほとんどの原因は明確であり回避することができます。当院では、次のようなことを実践し自然な仕上がりのボトックス治療でご好評を得ています。
- ターゲットとなる筋肉全体に均一効かせる細かい注射方法
- ターゲットとなる筋肉の近隣の筋肉との協調運動に配慮した注射方法
- ターゲットとなる筋肉の強さ・厚みなどによる注射量の微妙な調節
- メソボトックス【マイクロボトックス】手法の併用
- 効かせてはならない筋肉へは絶対効かせない(眼瞼下垂の原因になる上眼瞼挙筋など)
など、過去に不自然なボトックス治療で困ったことのある患者様も、どうぞご安心していただき、ぜひご相談ください。
【特徴3】
なるべく少ない量で結果を出せるよう努力します
しわの原因になっている表情筋の位置や立体的な走行に精通していれば、ターゲットに対して必要最小限の注射で効果を出すことが可能です。無駄を省き、ボトックス使用量を減らすことが出来ます。
患者様には以下のメリットが考えられます。
- より自然な仕上がり
- 治療料金を低く抑えることが出来る
- 抗体産生による効果の減弱などのリスクの軽減
など。
ボトックスは持続期間が限られていることから、定期的な継続を必要とする治療です。これらのメリットは、長期的にとても大きなメリットとなってきます。
【特徴4】
診察を重視します~患者様の希望実現のために
しっかりお話を聞いて、ご希望に合った効果を出します!
ボトックス治療を目的にご来院される患者様の、仕上がりに関してのご希望は好みによりさまざまです。また、患者様によってしわの状態や、その原因となる表情筋の状態は異なります。従って、ボトックス治療では、患者様のご希望と表情筋の状態を、治療前の診察時にしっかり把握することが何より大切だと考えています。
当院では、診察時に患者様と入念な打ち合わせをすることにより、予想される治療結果のイメージのすり合せを行い、ひとりひとりの患者様のご希望の仕上がりに合わせたボトックス治療を行っています。どうぞご安心ください。
【特徴5】
品質の確かな「ボトックスビスタ」のみを使用
注射として体内に入れるものだから品質は絶対条件!
当院では、アラガン社の「ボトックスビスタ」のみを採用しており、安価な他社製品は一切使用しません。アラガン社では、製造段階や輸送過程などでの徹底した品質管理が行われております。
また、アラガン社のボトックスビスタは眉間・目じりのしわ治療において、とても厳しいことで知られる日本国厚生労働省の承認を受けている唯一のボツリヌストキシン製剤であり、このことは安心の裏付けと言えます。
【特徴6】
ボトックスでは特に重要な徹底した品質管理
ボトックスは、光や熱、衝撃に対して不安定な性質を持っているため、他の薬剤にくらべても徹底した品質管理が重要です。
温度管理などが不適切な場合、ボトックスは簡単に活性を失ってしまいます。クリニックには冷凍された状態で送られてきますが、到着次第すぐさま専用の冷凍庫に保管します。溶液を作成する際にも、光と温度には十分気を付けながら行います。治療直前まで冷却することは言うまでもありません。
【特徴7】
痛くないボトックス治療
痛みに対するご不安をなくします!
注射時の痛みに対して、最大限の配慮をいたします。シール型の麻酔、超極細の注射針の使用、注射用麻酔薬の使用、冷却などを併用します。
そして何より重要なのは、注射の方法自体です。正しい深さに優しく繊細にゆっくりと少量ずつ注入していきます。優しく注射することで、痛みは最小限になり、内出血や腫れなども防ぐことが可能です。
【特徴8】
アフターケア
治療後のご不安をなくします!
ボトックスは、特別なアフターケアの必要性が少ない治療です。実際、当院では追加注入などが必要になることはほとんどありません。
しかし、何かご心配なことがあれば、しっかりとアフターケアをいたしますのでご安心ください。
他院のボトックス治療後のご相談に対しても、患者様のために最善を尽くさせていただきます。どうぞお気軽にお問い合わせください。
【特徴9】
費用の明確化~ボトックス使用量での料金設定
治療費に対する不安をなくします!
現在、多くのクリニックで採用されているボトックス治療の価格設定は、眉間や額、目じりなどの治療部位による価格を基本とし、メソボトックス/マイクロボトックスは別料金というものです。
当院ではボトックスの治療費の明確化、患者様ごとのボトックス使用量の不公平をなくすために、治療部位による価格設定や注射方法による追加料金設定は行わずに、使用するボトックスの量(単位)のみの価格設定としています。
つまり、注射部位が増えても、メソボトックス/マイクロボトックスの方法を採っても、使用量のみの料金設定となります。これは、患者様にとっては非常に大きなメリットです。
通常採用されている治療部位による価格設定では、「1回の治療でどのメーカーのボツリヌストキシン製剤をどれだけ(単位量)使用するのか」が、不明瞭です。たとえば、本来なら10単位必要な部位に、5単位しか使用していなくても、患者様には分かりません。このような価格設定では、患者様が正しく治療の価値を評価することが難しく大きな不利益です。
ボトックス治療においては、注射方法が同じならば、使用するボトックスの量が、効果の強さに影響します。例えば、部位ごとによる価格設定の場合、部位が決定すれば、ボトックスをどれだけ使用しようが(逆に、少量しか使用しなくても)価格は一律となります。 これでは患者様毎に不公平が生じると当院は考えます。
マイルドな効果を望まれる患者様(少量のみ使用)と、しっかりと効果を出されたい患者様(より多くの量を使用)が同じ価格でいいはずがありません。
使用量(単位)ごとの価格設定ならば、マイルドに効かせたい患者様は、別の部位に残りのボトックスを注射することもできます。
当院では、ボトックスを1部位に多く注射することをお勧めしていません。一部の表情筋のみに強く効果を出すことは、全体のバランスから考えると不自然な印象になりやすいです。
全体のバランスを考えて、より多くの部位にマイルドに効かせ、さらに皮膚の浅い層にも細かく注射する【メソボトックス/マイクロボトックス】を併用することで自然な仕上がりを実現し、ご好評を得ています。
この方法では、ボトックスに独特の不自然さや違和感が少なく、また費用も少なく済むことが多いため、ボトックスの経験がない方でも気軽に受けて頂けます。
ボトックス治療~部位別の特徴
額の横じわに対するボトックス治療
前頭筋の収縮が主な原因です
額の横じわは代表的な表情じわで、老けて垢抜けない印象を作り出します。見た目の若さに与える影響が大きく、それだけに治療効果は大きいです。
このしわの原因は、単なる癖の場合や、表情が豊かである場合もありますが、まぶたの異常が原因があることもあり、治療を検討する際には十分な注意が必要です。
まぶたのたるみが高度であったり、眼瞼下垂がある場合、視界が狭くなるので、それに対処しようと一生懸命開眼します。このときに無意識に眉を上げる表情を行うことが多いのです。
このような場合に、ボトックス治療で眉を挙げる動作を制限してしまえば、視界を広げることができなくなり、日常生活に支障を来すこともあります。
まぶたが主な原因である場合には、根本的なまぶたの治療(多くは手術療法)の選択肢も考慮しつつ、上記で説明したようなボトックス治療後のマイナス面を考えながら、治療の可否や治療の程度のご相談が必要になります。
まぶたに問題がない場合は、即効性と効果の分かりやすさからボトックス治療が第一選択となる場合が多いです。
注射方法により、細かいちりめんじわや肌のはりなども改善されるため、非常に満足度の高い治療となります。
ただし、ボトックス治療で生じる可能性のあるトラブルの多くがこの部位への治療が原因であることも事実です。 このしわの主な原因となっている前頭筋の立体的な解剖の知識や、周囲の表情筋との協調運動、瞼との関連などを考慮せずに注射してしまうと、極端な眉毛下降(眉毛が下がり、二重が狭くなる)が起きたり、眉尻(外側)が異常に引っ張りあげられたような奇異な表情(いわゆるボトックス顔)になってしまいます。
当院では、患者様の状態やご希望に合わせて違和感のない自然な仕上がりを目目指す治療を行っています。
眉間の縦じわに対するボトックス治療
皺眉筋と鼻根筋の収縮が主な原因です
眉間の縦じわは代表的な表情じわで、険しく怒っているような暗い印象を作り出します。
このしわの原因は、皺眉筋と鼻根筋という筋肉の収縮です。額の前頭筋と異なり、この筋肉の動きが、日常生活上において必要な状況はとても少ないです。 実際、前額のフェイスリフト手術の際には、皺眉筋を切離してしまうこともあるくらいです(一生眉間にしわを寄せられなくなります)。
このしわの原因は、怒りっぽい性格だったり、単なる癖の場合が多いですが、時に視力の悪さなどが原因の場合もあります。ものが見えにくい場合に、無意識に眉を寄せて見る動作をすることが多いからです。
また、朝起きると必ずしわが深くなっているという方は、就寝中にとても険しい顔をされていることが想像できます。普段のストレスが多いのか、悪い夢でもみているのでしょうか。
眉を寄せる動きは額の場合と違って、ボトックス治療で動作を制限しても日常生活上で支障が出る可能性は低く、治療後に問題が起こるケースはとても少ないです。 この意味では、眉間のしわを気にされている方は比較的どなたでも治療が可能です。
効果は即効性があり分かりやすいのですが、額の横じわなどと比較すると、深く刻み込まれていることが多いので、ボトックス治療のみではしわが十分に目立たなくならない可能性もあります。
このような場合には、しわを持ち上げるためにヒアルロン酸注入を考慮するのですが、この部分の皮膚は厚く毛穴が粗い割には血流的には弱い性質を持っていて、ヒアルロン酸治療を行う部位としては十分に安全とは言い難いため、積極的にはお勧めしていません。
眉間のボトックス治療で起きる可能性のある合併症に、眼瞼下垂があります。 瞼の深い層に、開眼のための上眼瞼挙筋というとても大切な筋肉があります。眼瞼下垂は、この筋肉にボトックスが作用してしまうことで起こると言われています。 ただ、この筋肉は眼窩隔膜という比較的厚い膜のさらに深層に存在しているため、正しい注射方法であれば薬液が上眼瞼挙筋まで届いて作用し、眼瞼下垂を起こすというのは考えにくいです。
目尻~目の下のしわに対するボトックス治療
眼輪筋の収縮が主な原因です
目尻のしわは代表的な表情じわです。眼輪筋という笑ったり目を閉じたり細めたりする際に使う筋肉の収縮が主な原因です。従って、良く笑う方ほど目立ってきやすいです。
このしわがあることで、老けて見えるのは事実ですが、同時に優しい印象に見えることも多いので、絶対的にない方がよいしわとは言えません。どちらかというと、幸せそうに見える良いしわと言えます。
この部位へのボトックス治療は、注射法と量の調節が特に重要で、 強く効かせ過ぎると、笑ったときに引きつったような奇異な表情になってしまいます。不自然な表情にしないためには、注射の仕方・使用する量に関して十分な考慮が必要です。
治療効果は、分かりやすくご実感頂けますが、改善が十分できない場合もあります。ボトックスは眼輪筋に効かせるのが基本ですが、眼輪筋以外が原因で生じることもあるからです。笑う際には、眼輪筋だけでなく頬の筋肉が収縮し頬が持ち上がります。この動きでも目じりや目の下にしわができます。特に、意図的に笑顔を作ったときにしわが出やすいです。この部分へのボトックス治療の効果は、あくまで無意識に笑顔を作った際に出るしわの解消がメインです。
当院ではこの部位の治療の際、同時に目の下のしわへの治療もお勧めしています。目の下は、ちりめんじわが気になる部位です。この部位に対する治療は、強く効かせ過ぎれば眼瞼外反(あっかんべーの状態です)や、目の下が不自然に盛り上がるといったマイナスの結果が出がちです。 このようにならないように、慎重に注意しながら注射することで目の下のしわやちりめんじわをある程度改善することができるため、患者様に好評です。 ただし、目にも近く、皮膚もとても薄い部分のため、注射には最大限の繊細さが求められる部位であります。
口周りのしわに対するボトックス治療
口周りには唇も含め、たくさんの筋肉があります。話すことや食べることは、とても繊細な動きを必要とするからです。口回りは たくさんの筋肉が複雑な動きをする部位であるため、しわになりやすいのです。
上下唇の縦じわ、法令線の外側にできる笑いじわ、顎にできる梅干しじわなどです。
これらの部位の中には、ボトックス治療が有効な部位がありますが、他の部位に比べてやや難しい特徴があります。
ひとつは、多くの筋肉が密集していて、ボトックスをターゲットの筋肉にのみ効かせるのが難しいこと。 もうひとつは、左右差が目立ちやすいことです。
左右に同じ量を同じ部位に注射しても、同じように効くとは限りません。
これは目尻なども同様なのですが、目尻の場合は、左右(の目)が離れているので、効果に差があったとしても左右差を感じることは少ないです。
口は左右が存在するにも関わらず、繋がっているので、微妙な左右差でも感じやすいのです。
これらの特徴がありますので、口周りのボトックス治療は控えめな効果をお勧めしています。
口角の引き上げのためのボトックス治療
口角の引き上げにもボトックス治療を用います。 口角が下がった表情は、不満顔に見え、暗い印象を与えます。 口角を引き上げることにより、笑顔がとても明るい印象になります。
口角は上方に引き上げる筋肉(青い矢印)と下方に引き下げる筋肉(赤い矢印)の引っ張り合いによって位置が決まります。
ボトックスを、下方に引き下げる筋肉(口角下制筋)に作用させることにより、この均衡を崩します。結果、上方に引き上げる筋肉が、優位になるため、口角が上方に引き上げられます。
口周りのしわの治療の項でも述べましたが、周囲に筋肉がたくさんあるので、あくまで控えめの治療が基本です。強く効かせた場合は、違和感が強く、ときに日常生活に支障が出る場合もあります。
控えめな治療範囲の場合の治療効果は、笑顔を作った時に現れます。笑顔を作るたびに、口角が少し上がり明るい印象になります。
ただ、無表情の状態では、治療前とそれほど変わらないことが多いため、患者様ご自身ではご実感が少ない場合があります。
エラのボリュームダウン(小顔)のためのボトックス治療
咬筋(噛む筋肉)にボトックスを作用させ、この筋肉をボリュームダウンさせて、フェイスラインのすっきり効果や小顔効果が期待できる治療です。
表情じわのボトックス治療とは、若干効果の出る機序が異なります。
ボトックスは筋肉に作用して弛緩させます。弛緩した筋肉は、いわば「使っていない=お休みしている」状態です。使わない筋肉は委縮(痩せる)を起こします。
エラのボトックス治療はこの作用を利用しています。 筋肉が委縮するには、使わない時間がある程度継続することが必要なので、表情じわの治療ほどの即効性はありません。しかし、その分効果が失われていくのもゆっくりになります。
この治療により、歯ぎしりや顎関節症が改善される場合もあります。咬筋の力が弱くなりますが、通常は日常生活に支障は出ません。
咬筋肥大の程度が強く、たるみが強い方がこの治療を行うと、咬筋の委縮により皮膚の余りが増えますので、たるみが悪化したように見える可能性があり注意が必要です。
⇒当院では、このような状況にも対応できるよう、エラボトックス治療の際にはフェイスラインに浅く広くボトックスを注射します(マイクロボトックス)。 これにより、咬筋の委縮による小顔効果に加え、フェイスラインの引き締まりよる小顔効果もプラスされるのです。
ワキの多汗に対するボトックス治療
適切に注射すれば効果はとても大きいです!
ボトックス治療はワキの多汗にも効果的です。
汗腺も筋肉同様、神経がコントロールしています。ボトックス注射により、汗腺・神経間の連絡を断つことで汗の分泌がストップします。
表情じわへの治療同様、効果には即効性があります。効果は非常に分かりやすいことが多く、ワキのボトックス治療が初めての患者様は、大体皆さんその効果に驚かれます。
表情じわへの治療と異なり、表情の変化などのリスクがないため、ワキの汗が気になる方には、お勧めの治療です。
ボトックス治療ができない可能性のある場合
以下に該当する方はボトックス治療をお受けいただくことが出来ないことがあります。
- 妊婦、妊娠している可能性のある方(女性の場合は治療後2回の月経が来るまで、男性の場合は3か月間は避妊が必要とされています。)
- ボトックス治療をして3か月以内の方(部位は問いません)
- ボトックスに過敏症のある方
- 他のボツリヌストキシン治療中の方
- 全身の神経筋接合部疾患(重症筋無力症、ランバート・イートン症候群、筋萎縮性側索硬化症等)のある方、筋弛緩剤使用中の方
- 慢性の呼吸器障害のある方
- 重篤な筋力低下あるいは萎縮がある方
- 閉塞隅角緑内障のある方又はその素因のある方
など
詳しくは診察時にお尋ねください。
ボトックス治療において考えられるリスク
ボトックスのリスクといえば、「変な顔になった」「表情が固まって不自然になった」「目が開かなくなった」などが有名ですが、どれもボトックスの薬剤特性や表情筋の解剖を熟知していれば、回避可能な場合が多いです。
※厚生労働省承認のボトックスビスタを使用することが前提です
⇒極細の注射針を用いて丁寧に行うことにより、気になることは少ないです。
⇒治療後1~2週間は違和感を感じることがあります(特に初回治療時)。通常は一時的です。
⇒稀。一時的なことが多く、市販の頭痛薬でも対応可能な場合が多いです。
⇒非常に稀。
⇒非常に稀。
など
詳しくは診察時にお尋ねください。
ボトックスに関してよくあるご質問
このQ&Aの回答については、当院での診療を基準にしています。当院以外のクリニックの診療に当てはまるとは限りません。同じ治療機器・医薬品を使用していても、治療方法は大きく異なる場合も多々ありますので、予めご了承ください。
Q : 毒素と聞くと怖いのですが、安全性は大丈夫でしょうか?
A : 安全性に関しては全く心配いりません。ボトックスは、ボツリヌス毒素(神経毒、タンパク質)を原料として製剤されております。ボツリヌス毒素は自然界最強の神経毒と言われています。このように聞くと、とても怖いお薬のように思えますが、適正な使用法においては安全性は心配いりません。 しわの治療などで用いる量はごく微量であり、健康に与える影響は無視できる範囲内です。ただし、量や使用方法を誤った場合はその限りではありませんので、信頼できる施設で信頼できる医師に治療してもらう必要があります。 当院で使用するボトックス製剤は、アラガン社のボトックスビスタのみです。 厳しい審査で知られる厚生労働省の承認を受けているボツリヌス毒素製剤は今のところ このボトックスビスタのみです。ボツリヌス製剤は、他にも、いろいろな国のメーカーから販売されています。中には、安価で不純物を多く含むと言われているものもあるようで、注意が必要です。 本来「ボトックス」というのは、アラガン社の商標登録ですのでアラガン社製品のみ指すのですが、中にはボトックス以外の製品をボトックスと呼称して使用している施設もあるようなので、注意が必要です。
Q : 治療できない場合は?
A : 当院においてボトックスの治療をお断りしている方については以下のようになります。
- ボツリヌス毒素製剤全般に過敏症(アレルギー)を持っている方
- 妊婦・授乳婦
- 他のボツリヌス製剤で治療中の方
- 重症筋神経疾患、重症呼吸器疾患
- 閉塞隅角緑内障
- 数か月以内に妊娠予定の方など
Q : 表情が固まって不自然にならないか心配です
A : 使用量や技術で調節可能です。 ボトックスは主に表情筋に作用し効果を発揮します。従って、表情筋の動きに何らかの変化があるのは、治療の性質上仕方のないことです。 しかし、不自然なほど表情が固まってしまうことは通常はありません。「どこの部位、どの深さに、どれだけの量を注射すれば、どのような変化が起きるか」というのは、顔面の外科的解剖の知識とイメージ、経験とセンス、技術があれば調節が可能です。 当院では、診察時に患者様のご希望を詳しくお聞きします。そしてご希望に合わせた治療を行います。どうぞご安心ください。
Q : 赤みや腫れ、内出血が心配です
A : 当院のボトックス治療はダウンタイムの少ない治療です。 ボトックスは注射の治療ですので、針跡・内出血などのリスクがありますが、当院では極細の注射針を使い、特殊な注射方法で行いますので、針跡や内出血などが問題になることはとても少ないです。治療直後は麻酔の影響で注射部位の皮膚が白くなっていますが、1時間前後で元のお肌の色に戻ります。通常は、赤みや腫れなどはありません。 洗顔やメイクは、できれば治療後数時間経ってからにして頂いた方が無難です。 どうぞご安心ください。
Q : 治療時の痛みはありますか?
A : 麻酔を使用しますので痛みは少ないです。 ボトックス治療の場合は、治療前にシール状の麻酔を貼布します。またボトックス注射の際にごく微量の麻酔薬も同時に注射いたします。極細の注射貼りで丁寧に優しく治療しますので、痛みは少なく、心配いりません。 どうぞご安心ください。
Q : 効果の持続時間はどれくらいですか?
A : お薬自体の持続期間は3か月~となっていますが、お薬の効力が切れたからと言ってすぐにしわが戻ってくるわけではないことが多いです。 実際に患者様が感じる持続期間は、4か月~6か月が平均だと思われます。ボトックス治療は持続期間があり、必ず元の状態に戻ります。
Q : 知人が額のボトックス治療を受けたところ眉毛が吊り上ってしまい、とても不自然な表情になって困っていました。額のボトックスはこのようになるのが普通なのでしょうか?
A : 解剖学的知識と技術の問題だと思われます。 額に限らず、ボトックスの治療において、皮膚表面に見えるしわにだけ気を取られ、注射をすれば、好ましくない結果が起こり得ます。 問題となっているしわがどの表情筋が原因となっているのか、その筋肉の走行はどのようになっているのか、周りの筋肉との協調運動は?などを考慮し、正しい層に正しい方法で注射すれば、上記のような結果になることはとても少ないと考えます。 また、他院の治療にて上記のようになってしまった場合、ボトックス注射で修正することで改善できる場合がありますので、お気軽にご相談ください。
Q : ボトックスが効きすぎた場合、それの効果を消す方法はありますか?
A : 残念ながら、あまり有効な方法はないと思われます。 ある種の注射薬が有効とされていますが、実際のところ、その効果はかなり限定的だと考えられます。時間の経過とともに、必ず効果がなくなりますので、それを待つのが唯一確実な方法です。
Q : 知人が他院で初めてボトックス治療を受けましたが、全く効きませんでした。何が考えられますか?
A : 様々な原因が考えられます。 ボトックス治療は、即効性があり非常に分かりやすい効果が出るのが特徴です。 特に初めての方は違和感などを強めに感じられることが多いです。万が一、違和感すら全く感じなかったのであれば、適切な治療が行われていない可能性も考えられます。
- 量の問題(単位数が少なすぎる、水で薄めすぎ)
- 管理の問題(温度や遮光・調剤法など、ボトックスは不安定で失活しやすい)
- 手技の問題
- 品質の問題
以上のようなことが考えられます。 当院では、上記すべての条件にしっかりした知識のもと、十分気を使っております。 どうぞご安心ください。
Q : メソボトックス(マイクロボトックス)は可能ですか?
A : ご希望があれば可能です。 とは、新しい特別な方法ではなく皮膚表面にボトックスを注射することで、チリメンジワや肌の質感を改善するという、ずっと以前から既になされてきた治療法に対して、改めて付けられた用語だと認識しています。 当院では使用単位数内で、ご希望の箇所があればメソボトックス(マイクロボトックス)を行うことは可能です。
Q : クリニックによって使っているボトックスの量が違うのですか?
A : 使用量には、かなり差があると考えられます。 ボトックスには、各部位ごとに使用量の一応の目安はありますが、実際には医師の裁量に任されているのが現状です。そのため、ボトックス使用量が不透明であるのがボトックス治療の大きな問題点と言えます。通常、ボトックス治療においては、部位による料金設定がなされていますが、使用する量に関しては記載されていない場合が多いです。つまり、少ない量を水で薄めて注射しても、多い量を注射しても1回の治療として成立してしまいます。当然のことながら効果に差が出るのは言うまでもありません。 当院では、この不透明性を明確化するため、使用単位数による料金設定を行っています。しかも、部位による設定を行っていませんので、お好きな単位量をお好きな部位に分けて治療を行うことができます。これは、患者様にとって大きなメリットだと考えています。 使用単位数に関しては、診察時に患者様とよく相談して使用量に対する効果の強さをイメージしてもらい、決めるようにしています。
Q : ボトックス治療は他の治療と併用できますか?
A : 基本的には可能です。 ボトックス治療は表情筋に作用する治療です。他のボツリヌス毒素製剤による治療を除けば、併用は基本的に可能です。 ただし、治療を効果的に行うためには、治療の順序が重要になることがあります。 詳しくは診察時に医師にご相談ください。
Q : ボトックスで眼瞼下垂の合併症が起きた時の有効な治療法はありますか?
A : ボトックスは一定期間で必ず効力がなくなり元に戻る治療なので、眼瞼下垂が永久に続くわけではないことは大きな安心材料なのですが、長ければ数か月もの間、目が開きづらいことは患者様にとっては大きな負担となります。本来なら、眉を上げる筋肉(前頭筋)や眉を寄せる筋肉(皺眉筋)に効かせるボトックスを目を開ける筋肉(眼瞼挙筋)に効かせてしまった状態です。ボトックスの効果が切れる時期を待つ以外の、眼瞼下垂への積極的な治療はなかなか難しいと思います。筋肉を動かす作用のある注射薬(アセチルコリン系)が有効とされていることがありますが、効果は一時的で、確実なものとは言い難いと考えています。以上より、ボトックスの合併症は予防が大切なのです。信頼のおける医療機関で受けることが大切です。
Q : ボトックスを眉間のしわに打ちましたが効きません。どうしてですか?
A : よくあるケースです。これは2つの原因が考えられます。ひとつは、本当にボトックス治療が効いていない場合、もうひとつは、ボトックス治療は聞いているが、患者様の求めている効果とは異なる場合です。
ボトックスが効いていないケース
ボトックスの量が少ないか、注射すべき筋肉に注射できていないです。また、滅多にないですがボトックスが効きにくい体質というのもあります。短期間の間に頻繁に治療することでそのようになると言われています。
患者様の求める効果と違うケース
眉間の治療で特に多いのがこのケースです。治療を担当する医師の認識不足や説明不足が多いようです。患者様は、眉間のしわが消える(溝がなくなる)と思い、ボトックス治療します。でもボトックスはしわの原因になる筋肉を弛緩させるだけです。つまり、治療前の状態によっては、しわの溝が残ることがあります。 ボトックスに精通し、患者様のしわの状態を十分に把握できれば、治療後の状態・患者様が治療後気になるであろうことなどを、予想できます。これを治療前に、患者様に十分に説明し、理解を得てから治療することが重要なのです。
Q : 額のしわへのボトックス治療で10単位という量は適切ですか?
A : 額の横じわに対するボトックスの必要量は、10単位でも十分なことが多いです。うまく注射できれば、自然でツルツルの額になることでしょう。
Q : 額へのメソボトックス(マイクロボトックス)で下垂は起きやすいですか?
A : 額のボトックス治療で、非常に稀に起こる合併症に眼瞼下垂や眉毛下垂があります。一般的には、前頭筋に効かせるはずが、眼瞼挙筋に効いてしまった状態が眼瞼下垂で、前頭筋に強く効きすぎた状態が眉毛下垂です。 マイクロボトックスとは、ボトックスを通常よりも浅い皮膚層に細かく注射することを指しますが、特別な方法ではありません。皮膚の浅い層からじんわりと浸透するので、筋肉にも効くのですが、筋肉に直接注射するよりマイルドな効きになるので、より自然な結果になりやすいです。したがって、このような注射方法の方が、通常の方法に比べて下垂の合併症は起きにくいでしょう。
Q : 額のボトックス治療で眉尻がつり上がる副作用がありますが、そうならないような対策は?
A : 額や眉間のボトックス治療で一番問題になるのが、このお悩みです。これが原因で、ボトックスに対してトラウマになり、「もうボトックスは絶対イヤ!」という方をたくさん見てきました。眉頭が下がり、眉尻だけが上がった表情(いわゆるボトックス顔)はかなり違和感があります。 これは、ボトックスの注射方法に原因があることが多いです。額に見えるしわの部位のみに注射すればたいていこのようになります。 筋肉の位置・深さの解剖学的知識に精通し、なぜしわができるのか、なぜ眉尻が上がるのかを考えて注射すれば回避できることがほとんどです。
Q : ボトックスで色素沈着が起こることはありますか?
A : ボトックスの直接的な作用で色素沈着が起きることは考えにくいです。ボトックスのような注射の治療で色素沈着が起きる場合は、何かしらの炎症が起こった場合や、注射後の日焼けが関係している場合が多いです。 ボトックスはお薬ですので、アレルギーなどの可能性がゼロではありません。炎症が起これば、炎症後色素沈着が起きる可能性はあります。 ボトックスの治療後、まだ針跡が赤かったり、内出血が残っている状態で、日焼けをすることにより、注射部位が色素沈着を起こす可能性はあります。
Q : フェイスラインのもたつきに対してボトックスは有効ですか?
A : 状態によっては、エラボトックスや頬に対するメソボトックスが有効です。ボトックスを咬筋(噛む筋肉:エラの部分)と頬全体の皮膚に細かく注射(マイクロボトックス、メソボトックス、ボトックスメソ)します。咬筋は時間とともに委縮しボリュームダウンしますので、頬下部の横への張り出しが少なくなります。これだけでは、皮膚が余って下がってしまうので、頬の皮膚全体にボトックスを注射することにより、皮膚の引き締めを行います。効果に持続期間がありますが、比較的即効性のある治療ですので、「手術はしたくない」「1回の治療で効果が分かりにくいのはイヤ」という方には人気の治療です。
Q : ボトックスはつったような感じになりますか?
A : ボトックスは表情筋に作用してしわを改善します。表情筋に作用する以上、多少表情が変わってしまうのは仕方のないことです。ただ、その程度が大きすぎると、違和感のある表情になってしまいます。これは、ボトックスに関する知識と経験、注射の技術で調整が可能です。 これとは別に、治療後に感じるつっぱり感というものがあります。ボトックスは治療後2~3日で効果が出始め、1~2週間は効果が強めに出ることが多いです。この期間に多少のつっぱり感を感じることがありますが、その後徐々に軽減されますので心配いりません。特に、ボトックス治療が初めてという方は、この感覚に慣れていないので違和感として感じやすいようです。
Q : 目の下へのボトックス注射でまぶたの外反(アッカンベー)になることはありますか?
A : 下まぶたにボトックス治療(小じわの改善や目を大きく見せるため)を行った場合に、「あっかんべー」になってしまうことは、理論上は考えられます。下まぶたは、眼輪筋(目を閉じるための筋肉)の緊張などによって眼球に密着しています。ボトックスが強く作用し、筋肉の緊張が極端に失われてしまえば、下まぶたが重力によって引っ張られてしまい、眼球から浮いてしまう(外反といいます)可能性があるからです。こうなると、眼球が乾き、ドライアイの症状が出ることが予想されます。ただし、ボトックスを筋肉に大量に注射しない限り、実際にこのような状況になることは稀だと思います。当院では、浅い層に少量ずつ細かく注射する方法を採っています(マイクロボトックス、メソボトックス)。この方法で、「あっかんべー」になった経験はありません。
Q : 口角を上げるボトックスの副作用は?
A : 口角の位置(とくに少し笑顔を作ったときの位置)は、口角を上げる筋肉と口角を下げる筋肉のバランスで決まります。口角を上げるボトックスは、口角を下げる筋肉(口角下制筋)に少量のボトックスを注射することにより、口角を上げる筋肉が優勢になり、口角が上がるものです。副作用として考えられるのは、左右差や違和感、口の運動障害です。同じ位置・深さに同量のボトックスを注射しても、作用の強さが同じとは限りません。口角は他の部位と比べて、左右差が目立ちやすい部位です。左右差は、修正治療である程度は改善させることができます。違和感は、ボトックスが強く作用しすぎたときに感じます。口は、「食べる」「話す」など、とても繊細な動きをしています。そのため、ボトックスが強く効きすぎた場合、違和感を感じやすいです。違和感が強くならない程度の作用に抑えなければなりません。運動障害は、ターゲット以外の筋肉にも効いてしまった場合に起こると考えられます。口角付近には、たくさんの異なる作用を持つ筋肉が集まっています。注射の位置を誤ったり、注射する量が多いと、口角下制筋以外の筋肉も弛緩します。口の動きのバランスが崩れますので、話しづらい、口が曲がる、水を飲むとこぼれる、などが起きる可能性があります。このようなことが起きないよう、口角のボトックス治療では、控えめな治療が求められます。
Q : ボトックス治療はレーザー治療と併用できますか?
A : レーザー治療とボトックス治療は直接関係しませんので、基本的には併用可能ですが、レーザーの種類によっては、避けた方がよい場合もあります。レーザーとボトックスを同日治療する場合、順番はレーザー⇒ボトックスとなります。かさぶたを作るようなダメージの強いレーザーだと、その後のボトックス治療がしにくくなります。
Q : 額のボトックスで眉を上げる癖は治る?
A : 額のシワは眉を上げることにより起こります。これは単なる癖の場合もありますが、多くはまぶたに原因があります。眼瞼下垂や皮膚下垂により、視界が狭くなるような状況では、無意識に目を見開こうとして眉を上げてしまうのです。ボトックスにより、数か月の期間、この動きが制限されますので、単なる癖の場合は治ってしまうこともありますが、まぶたが原因の場合は、ボトックスの効果が切れると、シワも再発することが多いです。
Q : マイクロボトックス後どれくらいの期間を空ければ、レーザー治療やフォトシルク治療は可能ですか?
A : レーザーの種類にもよりますが、当院ではマイクロボトックスによるお肌の影響(赤みや内出血、腫れなど)がなくなれば、基本的にどんなレーザー治療でも可能としています。同様にフォトシルクプラスも可能としています。
Q : 眉尻のしわに有効な治療法は?
A : 眉尻の上部にできるシワは前頭筋(眉を上げる筋肉)の収縮によるものが多いです。重度の眼瞼下垂や眉毛下垂がなければ、ボトックスの適応となります。額のボトックス治療の後に現れた場合は、治療が原因になっている可能性があります。治療時期を考えて、ボトックス治療で修正します。ボトックス治療してもなお気になる場合は、ヒアルロン酸注入も考えます。
Q : ボトックス治療にアレルギーの心配はありますか?
A : ボトックスはタンパク質を含んだ注射液ですのでアレルギーの可能性が全くゼロとは言えないです。ただし、その可能性は非常に低いと思われます。
Q : ボトックスの効果が切れる時の症状は?
A : ボトックスの効果は個人差がありますが、短い方だと3か月、長い方だと6か月以上です。徐々に表情筋が動くようになり、シワも出てくることが多いですが、突然効果が切れたと感じる方もいます。その他の症状は特にないのが普通です。
料金案内
治療の料金については、1回の治療の料金です。
麻酔やアフターケアのためのお薬代金などは別途費用が必要になることがあります。
無診察での治療は法律で禁じられておりますので、治療には毎回必ず診察が必要になります。
また料金内容は予告なく変更する場合がございます。予めご了承ください。
診察料 | 初診 | ¥2,000 (税込¥2,200) |
---|---|---|
再診 | ¥1,000 (税込¥1,100) | |
注射・点滴治療のみの再診 | ¥500 (税込¥550) |
※すべての治療・医療薬処方には診察が必要です。予めご了承ください。
ボトックス注射(医師による施術)
ボトックスビスタ(厚労省承認薬) | 10単位 | ¥21,000 (税込¥23,100) |
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※ボトックス注射の料金は治療部位毎ではなく、ボトックス使用量を基準にしています。
使用量目安:額10~20単位、眉間10~20単位、目尻10~20単位、口角10単位ワキ汗ボトックスは60単位以上使用しますが¥84,000 (税込¥92,400)(自由診療)で治療を承ります。その他の部位はお問い合わせください。
※麻酔を使用する場合は別途¥1,500(税込¥1,650)が必要になります。
※治療は10単位より承ります。
※当院では、厚生労働省承認のボトックスビスタのみを使用します。安価な未承認薬は一切使用しません。ご安心下さい。
※使用する単位量により効果の強さ・持続期間が変わってくることが多いです。大量に注射すれば不自然な表情になる場合がありますので効果と持続期間のバランスのよい量を使用するのが重要です。診察時に患者様とよく相談して使用量を決定します。