銀座 皮膚科 美容皮膚科 形成外科 しみ しわ たるみ

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スキンケアとは?

スキンケアについての考え方

このページでは院長が考えるスキンケアの考え方をご紹介いたします。
以前にブログなどでご紹介した記事を編集して作成しています。

 

スキンケアとは…難しく考えることはなく、
基本的には洗浄・保湿・紫外線予防の3つを適切に行うことです。
これらを説明していきます。

 

 

 

 

洗顔

まずはじめに、洗浄の中でも最も重要な洗顔について書いてみます。
ネットで洗顔について調べてみると、さまざまな意見が述べられています。
「一日一回夜のみが基本で朝晩2回は洗いすぎ」
「朝は石鹸を使わずぬるま湯で流すだけが鉄則」
「メイク後もダブル洗顔は百害あって一利なし」
「いやいや朝晩きっちり石鹸で洗顔すべし」
「2日に1回でよし」
などなど。
どうしてこんなに意見が違うのか?
それは、これが絶対正解なんていう答えなどそもそもないから
ではないでしょうか。
まさに「美容医療に正解なし」
正解がないからこそいろんな持論が存在してもOKということです。
医師は国から免許を与えられた職業なので発言に責任があります。
根拠の乏しい適当なことは言えません。
私自身の持論はというと・・・
ずばり、人によって正解は違うからなんとも言えない???
もう少し親切な言い方に変えると
「最適な洗顔方法は人により異なる」
年齢や性別、肌質やライフスタイルの違う人たちが同じ洗顔方法でいいわけがありませんし、肌の調子も周期的に変わるもの。いつも同じ方法でいいわけがありません。
答えになっていないようで、これが答えそのものです。
そして自分のことは自分しか分からないのです。
従って、自分の洗顔方法は自分で決めるということになります。
では具体的には?
「肌に訊く!」
これが大切なことなのです。
つまり、回数、洗顔料の種類、具体的な洗顔方法などはいろいろ試行錯誤してみて
自分に合った・そのときの肌の調子に合った方法を見つけることです。
合っているかどうかを判断するのは自分の肌の状態・雰囲気です。
合ってないシグナルは誰でも分かります。
乾燥してヒリヒリする、ベトベトしていてかゆみが出てきた、ニキビが多発する、化粧乗りが悪い、悪臭がする…これらのサインはどなたでもNGであることは分かるはずです。
逆に肌の状態に合っているときは「なんとなく肌の調子いい」と感じるはずです。これでOKなのです。お肌に訊いてみてください。
そもそも洗顔の目的は何でしょうか?
肌を傷めない程度にしっかり汚れを落とすことです。
これを達成させることを考えます。
なぜ汚れは落とす必要があるのでしょうか?
それは肌に良くない影響を与えるからです。
肌表面にはいろんなものが付着しています。
内因性の汗や皮脂など、外因性のメイクやホコリ、花粉や基礎化粧品などです。
これらの中には、ある程度限られた時間であれば、
肌にとっていい影響を及ぼす目的で塗布されたものもありますが
長時間肌の上で空気や紫外線、湿気や雑菌などに晒されることにより
肌にとって好ましくない物質へ変化し逆に肌を傷めつけるようになるのです。
従ってこのような変化が起きる前に洗顔によりリセットを行う必要があるのです。
しかし汚れを落とそうと躍起になって過剰な洗浄を行うと汚れだけではなく
皮膚が本来持っている重要なバリア機能(角層)を壊してしまうこともあるのです。
ですから、そうならないようなさじ加減が重要なのです。
では、実際に私自身の洗顔方法を具体的に紹介します。
洗顔は朝晩2回①、入浴時に浴室で②行います。
まず洗髪します。
この時点で顔は水浸し(5分間くらい)③です。
その後洗顔スタートです。
洗浄剤は洗顔料ではなくマイルドなボディーウォッシュ④を使用しています。
ボロボロになったガーゼ⑤ちょっとだけ⑥垂らして泡立てます。
十分泡立ってガーゼの手触りがふかふかつるつるになったら
肌をなでる程度の優しい力加減⑦でまずT-ZONEから⑧洗います。
その後、額⇒頬⇒口周り⇒最後に目の周り⑨と順に進みます。
目の周りは非常に敏感なのでガーゼが触っているか触っていないかの
微妙なタッチ⑩が必要です。
洗い終わったら直ちに⑪シャワーにて⑫洗い流します。(洗浄剤がついている時間およそ2~3分程度)
すすぎ後肌を指で触った時にべとつきや皮脂が残っている感じがなく
ほぼ完全に油分・汚れが取れたときのキュッキュッとした感触⑬になればOKにしてます。
その後身体を洗いお風呂に浸かり、お風呂から上がったら
急いで最初に顔と頭髪だけを⑭タオルで優しく抑えるように拭き⑮
直ちに化粧水を塗布⑯し保湿へと移っていきます。

 

では以下に解説します。

 

①洗顔回数
洗顔が1日1回の場合、洗顔前の肌表面には24時間分の汚れと古い皮脂が付着していることになります。この状態が私の肌には合いません。肌は弱い方ではないのですが、古い酸化した皮脂に対しては刺激を感じるので、よほどの肌荒れ状態でもない限り1日2回朝晩の洗顔が必要です。1日1回だと(酸化皮脂により)かゆみが出たり極端にテカってしまったり、何より気分が良くないです。肌の上に一枚膜が張っているような不快感が我慢できません。

 

②洗顔場所
私の場合十分な洗浄とすすぎをするためにシャワーが必要だからです。
私の場合洗顔と言えば耳の中や耳の周りなども洗うので洗面台では不可能なのです。

 

③洗顔前の準備段階
洗髪している間に浴室の温度、高い湿度、肌の上にかかるお湯により、
毛穴も開き、汚れや皮脂が浮くイメージです。洗顔の前準備といったところです。

 

④洗浄剤の選択
最適な洗顔料は人それぞれ違います。私の場合あるメーカーのしっとり系のボディーウォッシュが最適です。今までいろいろ試しましたが洗顔専用のものだと⑬の状態にするためにかなり時間がかかってしまったり、ときには1回の洗顔で済まなかったりで逆に刺激を感じる結果でした。しっとり系のボディーウォッシュでも銘柄によってはヒリヒリ感を感じてしまうものもあり、難しいです。

 

⑤手で洗うか泡のみか何か道具を使うか
私の場合泡で撫でるだけでは十分な洗浄ができません。かといってタオルなどでゴシゴシやればヒリヒリ必至です。今は医療用の布ガーゼを気に入って使っています。


右側の使い古した汚い雑巾のような物体がそれで、私の自信作です。いい感じに線維がへたっていて皮膚を刺激しない絶妙な質感になってます。黒ずんでいるのは汚れではなく、以前炭入り洗顔料を使用した際に炭の色が移ってしまいました。
かなり汚く見えますがものすごく清潔にしています。
ちなみに左側は現在作成中のものです。これはまだまだ熟成不足で線維がしっかりし過ぎていて顔には使用できません。

 

⑥洗浄剤の量
1回でつける洗浄剤の量についてもいろいろ実験しました。少なすぎると泡立ちが悪く洗顔時の肌あたりが強く良くありませんでした。逆に多すぎると泡はすごいことになるのですが濃度が濃すぎるのか洗浄力が強すぎて短時間でもひりつきました。泡が十分立つ最小限の量が私には合ってます。

 

⑦⑩力の入れ具合
洗顔時の力の入れ具合も重要です。目の周りや頬上部~こめかみの部分など皮膚が薄く皮脂分泌が少ないところなどはほとんど力を入れないで泡が付くくらいでもOKなのですが、Tゾーンなどは少し力を加えます。そうしないとすすいだ際に⑬の状態が得られず結局二度洗いが必要になり余計に肌に負担をかけてしまう結果になりかねません短時間の洗顔でも⑬の状態になる最小限の力がよいと言えます。(肝斑持ちの方、肝斑の場所は決して擦らないように)

 

⑧⑨洗浄剤を作用させる時間
部位により必要としている洗浄力が違います。T-ZONEなどは強めの洗浄力が必要ですが、目の周りなどは弱めで十分です。洗浄力洗う順番により洗浄剤が作用している時間が決まります。長い時間作用していれば洗浄力は強くなります。したがって皮脂分泌の多い部位からスタートします。このときできれば目の周りには洗浄剤がついていないことが望ましいです。
⑪上記しましたが洗浄力は時間でも違ってきます。⑬の状態が得られる最小限の時間ですぐにすすぐのがいいです。

 

⑫すすぎ方
ネットなどではシャワーでのすすぎは良くないとされていることが多いです。その理由としてよく挙げられるのは水圧で角質が・・・・というものです。
確かに私も旅行先のホテルのシャワーで直接肌に当てると痛いほどの水圧を経験したことがありますが、自宅のシャワーは心地よい水圧で全く問題ありません。短時間で効率的にすすぐ方法としてはシャワーが最適です。
よく薬剤の注意書きで「誤って目の中に入ったときは流水で~分以上洗ってください」などと書かれているように流水のすすぎパワーは絶大なのです。
私の場合、洗面台で手を使ってすすぐ方法では何回やっても頭髪の生え際や顔の入り組んだ部位の洗浄剤が残存してしまいますし、そうこうしているうちに時間が経過し洗浄力が過度になり刺激が強くなってしまうこともありました。

 

⑬どこまで洗浄するか:洗顔のゴール設定
洗顔の目的は肌表面の汚れを落とすことですから、肌荒れがひどい場合を除き、
ほぼ完全に落とします。その時に肌表面に乗っている皮脂膜はほとんど落ちてしまっているがその下の角層は温存している状態です。古い皮脂は残してもロクなことがないので不要ですが、まだ自然剥離していない角層は温存したいです。皮脂膜は除去しても実は素早く再生します。足りなければ洗顔後油分を補えばよいのです。

 

⑭⑯素早く保湿に入る
⑬の状態は肌がリセットされて無防備な状態です。バリア機能が緩んでいますので時間とともに水分はどんどん失われて乾燥していきますが、逆に保湿剤なども吸収しやすい状態だと考えます。バリア機能が戻る前に保湿成分の入った化粧水をたっぷり塗布します。この後身体を拭き、化粧水が肌になじんだら保湿クリームを塗布します。

 

⑮水分の拭き方
肌は極力優しく拭きましょう。横方向に擦らないで押えるように拭きます。強く擦過するとバリア機能が壊れますし、色素沈着も起こしやすくなります。
すべての行動には意味があるのです。
しかし、私の洗顔方法がどなたにでも合ってるとは限りません。
以下まとめです。


青のエリアが守りたいエリア、赤が除去したいエリアです。
基本方針は「青が痛まない程度に赤を完全除去する」
自分に合った方法を確立するうえで重要な要素

・1日の洗顔回数
・洗浄剤の選択
・手で洗うか泡のみか何か道具を使うか、力の入れ具合
・洗浄剤の1回使用量、作用させる時間
・すすぎ方、すすぎにかける時間
・洗顔のゴール設定:どこまで汚れを落とすか
・水分の取り方、取るまでの時間
・保湿までの時間、保湿剤の選択

 

そして判断基準は「肌に訊け」、つまり肌をよく観察して感じます。
肌は素直です。方法が肌に合っているならつるっとして色も弾力もよくなりますし、感覚的にも気持ちいい状態になります。ダメなら不機嫌な表情を見せてくれるはずです。
もう一度言います。
最適な洗顔方法は、性別・季節・ライフスタイル・肌質・肌の調子・その他もろもろの要素により変化します。
いつでもどこでも誰にでも合う方法なんか存在しないと考えています。
自分の洗顔法は自分で決める
洗顔についてはもっと深く掘り下げることもできますが、おそらく本1冊くらいのボリュームになってしまいますので、ここではこのくらいにしておきます。

 

 

 

 

保湿

次に保湿方法について書いてみます。
保湿に重要な3要素はセラミド、アミノ酸、油分です。
保湿方法は、洗顔直後のバリア機能が緩んでいる間になるべく早く、必要な保湿成分①を補充して水分が逃げないように蓋②をする。
①必要な成分とは?
世の中に出回っている美肌成分は星の数ほどあります。
中には「何百種類???の成分を何千倍???配合」
みたいな宣伝もあって考えると途方にくれます。
こういうときはシンプルに考えます。
答えは皮膚の構造にある
洗顔の項に貼り付けた手書きイラストにおいて、肌表面の最前線で保湿を主に担っていると考えられるのはセラミド、天然保湿因子(アミノ酸)でした。
私が重要視するのはこの2成分です。それは肌表面の保湿機能を担っている張本人ですし、2つとも小さな分子なので肌に浸透しやすい。特にセラミドが大切だと思っています。
セラミドはヒト型セラミドという成分の入ったものを選んでいます。
アミノ酸はとてもメジャーな存在なので、いろんな化粧水やクリームに入ってます。
コラーゲンではありません。アミノ酸です。
自分に合うものでいいと思います。(肌に訊け)
これらを洗顔直後に塗布しましょう。
②そして蓋の機能を担っているのが皮脂膜です。
古い皮脂膜は洗顔でほぼ除去してしまっているので代用品が必要です。
最も優秀な皮脂膜の代用品はワセリンだと考えています。
セラミドとアミノ酸を補充し、少し肌に馴染んだらこのワセリンで仕上げです


これらを使っています。
左が顔用、右が身体用です。
他の化粧品に比べると超お得サイズで安いです。
私の塗り方(顔)
指に少しだけ取り、手のひらと手の甲にハンドクリームのように伸ばします。
手のひらに薄くついた状態で顔の肌を押えるように万遍なく塗布します。
夏場はともかく冬場は結構粘度が高いので肌の上で無理に伸ばそうとすると肌に強い力がかかってしまいます。
その後ティッシュで軽く肌を押えて余分な量を除去してしまいます。
最終的にはティッシュが張り付かない程度の量が塗布された状態です。
私の場合これで十分でベトつくことはありません。
これはあくまで私の方法で万人に合う方法だとは思っていません。
保湿方法も人それぞれ、自分に合った方法を見つけてください。

 

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